あるコーヒー豆屋さん

工事の現場事務所に行ってきました。
事務所のすぐ前にミスタードーナッツと
モスバーガーがあったので、監督に
アイスコーヒーの差し入れしようと、
思っていると、駐車場から歩き始めた
マンションの1階に、コーヒー豆のお店が
あることに気が付きました。

ミスタードーナッツで買おうと思った
アイスコーヒーでしたが、この店でもし
コーヒーのお持ち帰りをやっていたら、
こちらで買えばいいわ!と思い、
入ってみました。

コーヒー豆のお店は何となく好きで、
コーヒー豆だけではなく、淹れる時の道具や、
コーヒーに合うお菓子やミルク等、
その店のオーナーがこだわりで選んだ品が
ごった返していて興味深く、ぶらっと入って
見るのが大好きなのです。

お持ち帰りをやっているかどうか聞いてみると、
「お持ち帰りはやっていませんが、できますよ」と、
年配のご夫婦でやっていらっしゃるお店でしたが、
奥様のお返事。
「あっ、良かった」と思った途端に、
すぐカウンターにお持ち帰り用のコーヒーカップが
出てきました。
値段も聞いてなくて出てきてしまったと思って、
「これ、お幾らですか?」と聞くと、
「サービスでいいですよ」との答え。
「え、それは申し訳ないです。」
「いいですよ。うちはアイスコーヒーの出し方を
教えている位ですから、ちょっとこのままブラックで
飲んで見て下さい」と言われました。
「でも私はミルクを入れてカフェオレじゃないと
飲めないので、カフェオレはありますか?」と私。
「カフェオレはないけど、じゃあ牛乳を入れますか?」
「はい、2つ欲しいので、一杯はこのままブラックにして、
もう一杯の方を少し飲ませて頂いてから、ミルクを
入れて頂いていいですか?」「いいですよ。まずは
ストレートで飲んでみてください」と言われました。

一口飲んで、「爽やかで美味しいですね~」
と言うと、うれしそうに、カップに牛乳をどんと
継ぎ足して貰えました。値段を聞くのを
忘れていると思い、
「ところでこのカフェオレは、お幾らですか?」
と聞くと、しばらく考えられてから、
「100円でいいです」と。
「それでは申し訳ないです」
「いいですよ」と。
それでは他に何か買って帰ろうと、
ショーウインドウを見ながら、甘さのある
コーヒー豆が好きなので、
「この中で一番酸味の強い豆はどれですか?」
と、聞いてみました。
「南インドコーヒーがこの中では一番美味しいです。
酸味もありますよ」とのお返事。他の各種南米の
コーヒー豆もあるのに、何を聞いても、
南インドコーヒーがフルーティで酸味もあって
一番お勧めと言われるので、直輸入とも書いてあり、
これがここの一押しなんだなと思って、
それを買って帰ることにしました。

「また来て下さいね」と言われたのですが、
少し遠いので、今度はいつ来れるかわからないと思い、
「少し遠いので、送って頂くこともできるのですか?」
聞くと、「できますよ」との返事。
南インドコーヒーがとても美味しかったら、次回は
送ってもらおうと思いながら店を出ました。

何だかとても心温まるご夫婦のお店。
名前は「サイエンスコーヒー」。
現場の監督にいうと、以前はコーヒーを曳く工場も
すぐ前に建っていたとの事。
だからアイスコーヒーの淹れ方の教室もして
いらっしゃるんだと思いました。

差し入れした監督が、
「コーヒー屋さんのコーヒーで、チェーン店や
コンビニとは全然違いますね」と言われたので、
うれしかったです。

2024年6月20日