庭師デビュー
昨日、園庭の管理をさせて頂いている
幼稚園の園長先生から電話を頂きました。
「どうも防犯カメラに樹がかかっている
みたいだから、一度見てくれる?」
少し前に園庭の樹の剪定をさせて頂いた
時に、ピンクうつぎの樹は花がピークで
とてもきれいだたので、花が終わってから
にしようと剪定をやりませんでした。
(それがカメラにかかってしまったかな?)
と思いながら、
(枝を2、3本枝を切るだけなら私1人でも
何とかできるだろう)と伺いました。
ところが行ってみると、防犯カメラの前に
写っていたのは、うつぎの樹ではなく、
4、5mはある山桃の樹。
勢いよく芽吹いた若葉が、カメラの前を
さえぎっています。
山桃は半落葉の樹。新芽が吹いて
今一番水を吸い上げている時期です。
今剪定すると弱るので、これも先日
手を付けていませんでした。
(ワー、これは私1人でするには
ちょっと手に余るわ・・困ったな)と思いました。
出直そうか?と思いましたが、
来週に延びてしまいます。
伸ばしてもまた別の予定が一杯。
もし背の高い脚立があれば、私でも
何とかできるかもと思い、
「これだと背の高い脚立がいります。
ピンク宇津木の事だと思って、今日は
脚立を持って来ませんでした。
幼稚園にありますか?」と園長先生に
聞いてみました。
「多分この倉庫にあるわ、一緒に見ましょう」
と園長先生が言われました。
一緒に目の前の倉庫を探しましたが、
梯子はあるのですが背の高い脚立がありません。
「ここにないなら、多分あっちの倉庫にあるわ」
と園長先生。
「折角来て頂いたのに、できれば今日やった方が
いいわよね、あなたも出直しになるし」。
とおっしゃって、園長先生も熱心に
探そうとされるので、脚立を聞いた時は
少し迷っていたものの、あったら
やろうと思いました。
別の倉庫にもないとわかると、
「もうこの機会に建物の中も全部見て置いて
もらっておいた方がいいわ」と園長先生。
先に立って、幼稚園のビルの中まで
入って行かれます。
教室には幼稚園で使われるいろいろな
小道具が一杯。
可愛らしい小さい椅子や、紙で作られた
飾り付け、着ぐるみなど。
懐かしいような楽しい雰囲気☆
ただ脚立は2階の教室や倉庫にもなくて
園長先生も、
「今日はこの案内だけで終わるかも
しれないわね」と話されながら3階に。
その3階の倉庫にもなく、諦めてかけて
廊下に出た時、目の前に背の高い脚立が!
「先生ありました!」と思わず大声で
園長先生を呼び留めました。
「あーここにあった!
重いから体育の男の先生に
外まで出して貰うといいわ。
体育の先生、この方、庭師さんなの。
脚立が重いから下まで持って行って
あげてくれない?」
漸く脚立は整いました。でも実は今まで、
低い所の経験はあっても、こんな高い所に
上って剪定をしたことがない。
とは言ってもこの際やるしかない。
仕事柄、脚立の建て方はわかっていたので、
フックをしっかり架けて、平らで
安定している地面に据え、揺れないことを
確かめてから5段目位まで登り、
一番上を跨いで脚立の両サイドに
足を置きました。
廻りからやり始めてはみたものの、
樹の背が高くて、中々一番てっぺんの
真ん中の枝に手が届かない。
何回か脚立を置き換えて、漸くカメラの
邪魔になる所を押さえて途中も少し
透かしたところで、時期ではないので
辞めておきました。
園長先生は心配して何度か見に来て下さって、
「もうその辺りでいいよ、山桃が剪定の
時期じゃないことがわかったから、
暑いからもういいよ」と言って
下さったのですが、お昼近くまでやって、
漸く以前より随分見えるようになりました。
いつもは現場では手伝いながらも施工管理。
今日は職人さんでした☆
園長先生の「この方、庭師さんだから」は
ちょっと意外でしたが、庭師デビューの日に
なりました!
2023年7月15日