現の証拠

現の証拠は薬草。

初めは変わった花の咲く草があるなあと
思って見ているだけでした。
でもよく見るので調べたら、
どうも「現の証拠」のようです。
薬草とあって、養命酒にも入っているよう!
そんな変わった草が畑にあるなんて、
驚きと、とてもうれしくなったことを
思い出します。

他にもうつぼ草とか目弾きなどの薬草、
薬草ではありませんが、禊萩や沼虎の尾等、
他では余り見られない草花もあります。
どうしてこんなに変わった野草が関ケ原には
多いんだろうと思っていましたが、
漸く最近、伊吹山(関ヶ原町と
米原市方面にまたがっている山)には

元々「伊吹の薬草」と言われる位、
平安時代から薬草で有名だったことを
知りました。

お隣の米原市には
「伊吹薬草の里文化センター」という

薬草をテーマにした複合施設
(薬草園や薬草風呂等)も
あります。

現の証拠(フウロソウ科)は、とても清楚な花です。

赤色の花は関西、白色の花は関東に多い
そうですが、
ここ関ヶ原には
赤色と白色の花が両方咲いています

(白花の方が多いです)。
中間地点なのでしょうか?
現の証拠は下痢止めとしての効果が
現に証拠という位、
効くところから
名前が付いたのだそうです。

種を飛ばした後の形がお神輿に
似ていることから、
別名「神輿草」とも
いいます。


種はこの別名神輿草の由来の鞘が
クルクルっと巻く時に、
それがバネの働きをして種を飛ばします。
乾燥させて飛んだ種の距離を測ったところ、
50㎝~3m位飛んでいるものが多く、
最高6m以上飛んでいるのもありました。
上に紙を当てると、パチンと音がする位、
飛ばずバネの力は強いです。

種を集めていて感心したのは、植物の知恵。
現の証拠の花は2対1組で1つの茎に
花が2つずつ咲きます。

ところが、同時に花が咲いて種になるのも
ありますが、
大部分はその2対の花の咲く
日にちがずれていて、
種ができるのも
飛ぶのも、時期がずれているのです。


1つは花、でももう一方は既に種というのも
ざらにあり、種が同時に飛んでしまうのを
防いでいるような気がします。
気候変動とか廻りの環境で、
なにかあった場合に全滅してしまうのを、
防いでいるのでしょうか?
(今年は11月の初め頃から種が採れて、
12月17日になってもまだ種になった
ばかりのがあって、
種が採れました。
花が終わって種になる時には、

茎がひと際立ち上がってくるので、
種が弾ける頃の茎は、目立つので
よくわかります)

昨年取った種から育てた現の証拠。

草を種から鉢で育てたのは初めて。
初めて種が採れた時はうれしかったです
(草の種なのに❣)

関ヶ原に古来からある在来種を増やして
いきたいと思っています。

種(左からオオバコ、現の証拠、
秋ののげし)

2022年12月24日

 

 

 

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